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それでも君を思い出すから

最初から…好きじゃなかったの…

今日はバレンタい…じゃなくて
一蹴君がいのりちゃんにふられた日です。
ということでメモオフ10周年企画第3段
『Memories Off~それから~』特集です。

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(2004/10/14)
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※ネタバレありなので注意

『Memories Off~それから~(以下「メモそれ」と表す)』とは
2004年6月24日に発売された「Memories Offシリーズ」の4作目
印象としては、前作の想君とは打って変わって今作は
「ギャルゲーっぽい王道作品」となっていました。
ヒロインも妹、ツンデレ、お嬢様、電波娘とありがちなキャラをそろえて
結構「萌え」を意識した作風になっててギャルゲー初心者にもおススメできます。
それでも「雨」「恋愛の乗り換え」「三角関係(修羅場)」
などメモオフ伝家の宝刀の方もちゃんと揃えてあります。

個人的にはヒロイン含めキャラクターに外れがなく
ほたるやカナタといった歴代ヒロインもサブキャラとしていい味出してるし、
シナリオもセカンドに匹敵するし、本作はシリーズ最高傑作と思っていますね。

それでは各キャラクター&シナリオ感想です。



・鷺沢一蹴
seinin.jpg

本作の主人公。
孤児という生い立ちがなせる技なのかもしれませんが
ちょっと自意識過剰なところがあるのだが、それでもショーゴよりかなりマシでした。
いのりちゃんに振られて、それを思い出して泣くシーンは人間らしくて…

またシナリオの終盤ではちゃんと男らしい一面も見せてくれたのが好印象
特に雅編とのんちゃん編の一蹴くんはカッコよかったですね。
(まぁ方や駆け落ち、方や放火ですからあまり褒めれたものじゃないですが…)
ヒーローと言うほどカッコよくはないが、それでも好感が持てる主人公

ただ「俺はフリーターのプロになる」とか平気で言う辺り将来設計はかなりズサン。
これならまだ"一応"大学に行ってるショーゴの方がマシに思える。
でも後日談のagainではちゃんと自分の進むべき道を決めてますから、
ファンディスクも合わせればメモオフ主人公屈指の成長率を誇っていました。

「スワロー技」なるフライパン調理術を持っていて
その技は後に6の神奈ちゃんに引き継がれる。
(一体どこで教わったのやら)
そういえば今作から主人公の顔がCGで良く映るようになりました。
(5以降は立ち絵やボイスもあり)



・陵いのり
inori20080514.jpg

本作のメインヒロイン、ゲーム開始直後主人公を振るという
歴代ギャルゲーの中でも珍しいヒロイン。
ちなみに俺がメモそれで一番好きなのはいのりさんです。

最初ピアノ設定や見た目から「ほたるっぽい子」
という印象を受けたが中身は全然正反対でした。
突然始まる「いのりちゃんのなぞなぞタイム」はちょっと
「ほたる的ギャグ」みたいで頭悪い風に見えたけど
いのりちゃんがちゃんと照れてましたから良し。
何故か変な髪飾りをしているが間違ってもベクターとか出さないからね!

メモオフ最大のテーマが「過去との決別」なのだが
彼女のシナリオは「過去を思い出して乗り越える」という感じのお話でした。
『いなくなったヤツのことを忘れるな』『過去を想え』というテーマは
今まで過去とお別れすることに執着してきたメモオフのアンチ的なテーマで
非常に良かったのだが、もうちょっと盛り上げてほしかったかな。
個人的に「これだっ!」っていうシーンがなかったのが残念でした。
(いのりの「何をするかわからない」はある意味衝撃的でしたが…)

ヒロインのいのりもなんか暗い表情ばかりで
一蹴といちゃついてたのも過去の回想でばかりでしたから、
雅やりかりんみたいな一点破壊型のヒロインに比べて見劣りしてましたし。

だけど彼女の最大の魅力は普通な所なんでしょうね
雅やりかりんみたいなスーパーレディでもなく、
縁ちゃんやのんちゃんみたいなちょっとアブノーマルな感じでもない、
だけど一緒にいて安らげる、すべてを受け止めてくれそう。
いうなれば凄まじく「尽くす系」という言葉が似合う献身的な古き良妻タイプ



・鷺沢縁
yukari20090415.jpg

主人公の義理の妹。
『妹萌えの全てをここに置いてきた』
と言わんばかりのキャラだった(特に前半)
最初っから主人公への好感度マックスなのでいのりに振られた直後は
彼女の献身に癒された人は多かったのでは。
ただ「服を脱いでくれないかな?」という選択肢が出た時は
ソレナンテエロゲと思いましたが。

しかし縁ちゃんの思考はいくらなんでも幼すぎます!
あと2,3歳は年下に設定しておいた方が良かったのでは…
や、でも前作のアレとかコレも非常に頭悪かったからどうともいえんがな(苦)
(そもそも「どう見てもお前18歳以上じゃねぇだろ」って奴がエロゲ出てるしなぁ)

あとややヤンデレというかヤンデル属性?
精神的な病気の一種とはいえ自分の飼ってた猫を虐待したり、
主人公に振りむいてもらえなかっただけで自殺までしましたからね
今だったらきっと刃物振り回してたと思う(ォィ

しかし個人的には縁シナリオは
ノーマルエンドの方がグッドエンドに見えてしまう。
やっぱり両手に花な二股エンドは男の夢だなぁ(ォィ


・藤原 雅
miyabi20100214.jpg

主人公のクラスメイト。クールな女
雅はいわゆる鷹乃や詩音系のヒロインで、
正統派王道のツンデレ路線キャラ

最初無理があると思いましたが、長刀の練習を通して仲良くなり
占い、デート、ごほうび(額にキス)、そしてオムライスと
じっくりと雅との関係を描いてくれたのはGJ
何よりも雅が一蹴に惚れちまった後の行動全般がおもしろくて仕方なかったです。

終盤もどっかの伝説のバカップルみたいな
80年代のドラマを彷彿させるラストは2nd好きな俺としては非常に燃えた。
とにかく雅シナリオは「愛の前には障害も壁もないんだ!」
と言わんばかりに真っ向直球ど真ん中勝負って感じでしたね。
まぁあの場に一蹴君のご両親や縁、さらにはいのりもいるとなると
かなり後ろめたい気持ちもありますが…



・花祭 果凛
karin20100214.jpg

一蹴がバイトをしているカフェの常連客で超が付くほどのお嬢様でモデル。
大抵お嬢様タイプのキャラって、無知や傲慢で主人公と反発しあうことが多いのですが
りかりんはお嬢様の癖に(と言ったら失礼だが)そう言った部分が無く
非常に庶民的で親しみやすさがありました。なんか中華まん食ってるし

ちなみにりかりんは高校時代ショーゴ(前作の主人公)が好きだったらしいが
その部分に関しては「なんで?」っと首をかしげた人は多そうだ。
や、だってショーゴは本気で良い所がほとんど見つからない主人公でしたから。

りかりんは他キャラと違ってきっと一蹴君がいなくても自立してるし
一人で完結してると言っても過言ではない。
でも"そんな彼女の背中は少し支えてあげたい"
"彼女が心から安らげる居場所を作ってあげたい"

という部分がいい方向に働いていた気がします。
中盤の「夜のお茶会」や「共同生活」は長ったるく感じることもありますが、
あそこを長めにやったおかげで後半の展開が生きたと思うし。
「心を空白に」は本シナリオ屈指の名言



・野乃原 葉夜
haya20081204.jpg

主人公と同じカフェで働くバイト仲間で通称「のん(ちゃん)」
会社公認の電波キャラで1キャラの電波な台詞の説明を
あそこまで入念にしたのは後にも先にも今作だけだと思う。
説明をしてくださった榎本温子さん(りかりんの中の人)ありがとうございます。

しかし実際は電波キャラというより不思議ちゃんに近い属性のキャラだと感じたかな?
電波キャラつったらもっと「脳をゆすげ」とか「日本ひざまくら愛好会会長が!」
とか突拍子もなく言うような奴だと思う(笑)

肝心なお話の方ですが、まさにメモリーズオフ(過去との決別)という内容でした。他キャラの話でもそれは描かれているのですがのんちゃんシナリオはそれの比じゃありません、終盤でいつもニコニコ笑っていた彼女が"本性"を表したときはマジで背筋が凍る思いをした。
出番をりかりんの話に大きく持って行かれた感があったが
あのシーンを描いただけでも良かったですね。
むしろ彼女はバッドエンドが印象に残ります。



以下サブキャラのため画像ナシ

・力丸 紗代里

縁の親友で前作に登場した力丸真紅朗の妹。通称「さよりん」
まさかの隠しヒロインだとは驚いた。
隠しヒロインだけあって可もなく不可もなく
見せ場も修羅場もなくアッサリ終わったんですが
信の意外な変化が見れたのは収穫でした。



・木瀬歩

一蹴たちの同級生でなぎなた部所属、
最初は雅を敵視し、いわゆる典型的な憎まれ役だったのだが…
雅編のラストで卒業生にもかかわらず教師に立ち向かい
活路を開いたシーンは王道ですが良かったです。
さよりんシナリオがあったんだから是非とも木瀬さんシナリオも…
と思った人は少なくなかったはず。5にも登場するよ



・黒須 カナタ

前作から引き続いて登場。
想君での電波具合がなくなりかなり「いい女」になってた気がします。
特にカフェ編では『ポスト稲穂信』と言っても良いくらい
主人公とヒロインのサポート役に徹していました。



・白河ほたる

2ndからのゲストキャラ。
いのりちゃんの師匠でこのころから俺の中で「ほたる師匠」の名が定着
自身を『恋愛のエキスパート』っと言うが、彼女はかなり捻じ曲がった恋愛経験者
なのであまり参考にしない方がいいと思ったのは俺だけか?

本作のほたるですが、いのりちゃんのピアノ関係や序盤では
ゲストとして出張って来るのですがいつの間にかフェードアウト
「何のために出てきたんですか?」っと言わざる負えない状況だったが
コメディ担当としてはなかなか生きました。
特にカナタに襲われるシーンと一蹴君の卒業パーティーは最高でした。
ちなみにイナケンとはまだ続いているとか



・白河 静流

想君に引き続きまたも登場したゲストキャラ。
前作と違って空気にならないよう配慮されてるみたいで
2ndプレイ者なら思わずニヤリとしてしまうシーンが多いです。

ただ「ならずやの店長代理」というポストは音緒ちゃんのほうが
しっくりしてた思いましたね。因縁の深さなら一番だし
信やカナタとも知り合いだったわけだし。
でも年齢的に無理がある(てか一蹴君と同年代)
想君組が出張りすぎている(カナタ、トビーなどが既に登場)
なにより「ほたるがならずやに来る理由を作る」ということで
静流さんが選ばれたんだろうなぁ。



・飛田扉

前作から引き続いて登場。一蹴くんといのりが別れた最大の原因で
なんか全体的に悪役っぽい立ち位置だったのだが、
何故か妙に憎めないのは相変わらずです。
結局のところこいつは『全てを忘れて平然と生きてる主人公に罪を思い出させたい』ということが目的だったわけですが
彼の視点から見た過去(彼自身のリナとの想い出)を描いてくれなかったのはちと残念だった。



・稲穂信

シリーズ恒例のサブキャラで今作も登場、なのだが…
想君→メモそれの過程でかなり人格が変貌した風に思えたかな。
ほたるや静流は所詮「知り合い」と言い張ったのもそうだが。
特にさよりんの告白を断るシーンの信の言動は、
メモオフシリーズを知る人にとっては非常に「重み」を感じたんじゃなかったかと思います。

やっぱり「テンチョーの死」は彼の中にまた深い雨を降らせたんでしょうね
果たして彼の雨が上がる日は訪れるのだろうか?
そういえば本作で信があってた謎の女性はかおるだと思ってたんですが
5の様子から察するにマヒローぽいですね。



さていつものことだが最後の閉めで書くことがないぞ(笑)
あえて言うなら「音楽」が良かったことですね。
(まぁKID作品は全体的にBGMが素晴らしかったわけですが)
なにせゲームのサントラを買ったのはメモそれが初めてでしたから。
特にいのりのテーマである「Inori -sweet note-」あたりは凄い好き
過去のBGMであるほたるの「FireFly」も彼女の成長に合わせて
大人しい雰囲気になってたのが印象的でした。(まぁほたる自身はあんま変わりなかったわけだが)
信の「Namasute」はさらにあやしい雰囲気になりましたが。

ボーカル曲ではOPよりEDが好きでしたかな
学園編の『LOVE★微熱』カフェ編の『ヒトシズクアイ』
トゥルー編の『雨に願いを』どれもこれも好きでした。

思ったらすげー長くなっててビックリだ…
今度からもうちょっと短くまとめるようにしよう
次回は10周年企画ラストナンバー(になるかも)メモオフ5特集だ。


【関連記事】

・それぞれの想い出たち

・『記憶』はいつか遠い順から『想い出』にかわってしまうよ

aisiafc2.jpg

雨はいつか上がるのかな?
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コメント
はじめまして!
はじめまして、shidenと申します
それからはいいですよね!最初は衝撃的ですが

それとご存知かもしれませんが、携帯版だと歩ルートがあるらしいです
そちらはやってないので詳しくは知りませんが;;
2010/03/07(日) 23:07 | URL | shiden #dtIu6H5g[ コメントの編集]
Re: はじめまして!
>shiden さん
コメントどーも

> はじめまして、shidenと申します
> それからはいいですよね!最初は衝撃的ですが

そうですね。振られてスタートってのはなかなかないもんです。
でもメモオフってほとんど初期状態での主人公の設定が奇抜なんですよね
1…彼女が死んでる
2…現彼女持ち
3…男とだべってばかり
4…彼女に振られる
5…親友が死んだ

> それとご存知かもしれませんが、携帯版だと歩ルートがあるらしいです
> そちらはやってないので詳しくは知りませんが;;

マヂで!!それは知らなかったぜ…
2010/03/09(火) 00:12 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
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