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劇場版『文学少女』感想

これは、ぼくと"文学少女"の物語。
何故ぼくが再び書き始めたか―――
それは、あの日、木蓮の下で
彼女に出会ってしまったからだった…


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ということで見てまいりました劇場版『文学少女』
それでは以下ネタバレありで感想をお届けします。
(管理人は原作未読なのでそこのところよろしく)
公開初日と言うことで恒例の長蛇の列ができていて
見れたのも初回ではなく2回目でした。
(『いばらの王』の補正もあるんだろうが…)
だがfateの時ほどではなかったな。あの時は建物の周りを半周するほど人がいたからなぁ


感想:

終わってみて「いやー面白かったよぉ~」と大喜びしたり、
「マジで泣けたよ~」と大泣きするような作品ではなかったですね。
それは静かに降りしきる露雨のような感動を覚える作品。

話は簡単に言うと『トラウマを持った主人公がトラウマを克服するまでのお話』
"文学"と言うメインテーマを軸にそれによって踊らされた人間関係を描くヒューマンドラマ。
ただ個人的な予想では"文学を食べる"という奇怪な異能者であるヒロインとの交流を描いた作品だと思っていたのでちょっと意外でした。
異能者の異能者っぷりやそれに関する部分を話の本筋に持ってこず、
あえて人間関係を描いた作品ってなかなか珍しいのでは?
逆に言うとあの文学を食べる設定は必要なかったと思ってしまった俺がいる。

それでも映画としては非常に綺麗にまとまっていました。
まったく原作を見ていない自分でも理解できるお話だったので
原作未読者でも十分視聴に耐えうる作品だと思いました。
続編は作らなくても問題ないし。あったらあったで嬉しい
それでは各キャラクターの感想です。


・井上心葉(CV:入野自由)

本編の主人公。トラウマが服を着て歩いてるような奴
ある理由により文学との関わりを避けるようになった少年
宮沢賢治の本を見るだけで頭痛や吐き気がするくらいだから
国語の時間とか凄い苦痛だったんだろうな。

また"凄く優しい奴"という印象を受けたかな。
あんな女の事なんてとっとと心の片隅に置いて
普通に先輩とイチャイチャしてればよかったのに…
まぁそれだと話が成り立たないし、忘れられないからトラウマなんだろう。
だが「自殺しようとしてるヒロインと一緒に死んであげる」ってのは
流石に優しすぎるのにも程がある!それは主人公が一番やっちゃいけないことだ。
せめて説得するか、あえて無視するか、何もできずに立ちすくむかだろう。
被害妄想が強い人間は結構見てきたけど、ここまで加害妄想が強いのも考えものだな。
貴様は美羽と二人で雪の上で正座して上条さんの説教1時間フルコースを味わって出直してこい!


・天野遠子(CV:花澤香菜)

本編のメインヒロイン。本作最強の人物
『文章が書かれた紙を食べることで様々な光景や味を味わう』
という変な能力を持つが、上記のとおりその設定はあまり生かされることが無かった。
彼女の謎とその設定の真意は原作を読めってことなんでしょうね。

最初は「暴力のないハルヒ」って感じで心葉君を振り回す点から
あまり好きではなかったのだが、終わってみると今作で一番好きになったキャラでしたね。
また心葉のトラウマも美羽の問題も全部一人で解決させてしまったところを見ると
終盤は完全に先輩が主人公でした。それはまるで聖母か女神のよう
中盤の非常にシリアスな場面も先輩とのやり取りだけが癒しでしたから。
こと物語においては精神的余裕をもった奴ほど強いってことが非常によくわかった。

終盤で美羽ルートに入った時は
「ああ先輩は物語上のメインヒロインで恋愛のヒロインは美羽なんだな」
っと思った矢先に実は先輩エンドだったというオチにはかなり驚いたかな。
おそらくかつては美羽が好きだったんだろうけど、
今は先輩のことが好きということなんだろう。
だが「本当に大切な想いは口に出さないもの」
→「だったら告白もせず唇を奪ってしまえ」
には流石に「オイオイ」って思いましたがね(苦)
やっぱり心葉は説教部屋行きだ。


・朝倉美羽(CV:平野綾)

主人公の幼馴染で本作のもう一人のヒロイン、
主人公がトラウマを負ったある事件に大きく関わる人物。
ぶっちゃけ諸悪の根源。
良くも悪くも物語を引っかき回す鍵となるキャラ
この手のキャラは評価がかなり割れそうですね。

実際心葉に復讐する動機も単なる『逆恨み』だし、
自分が不幸だからと言って他人まで道連れにしていいわけじゃない、
その復讐自体が自分をさらに惨めで醜いものにしているというのに…
しかしやり方が非常に回りくどいと思っていましたが、
あれって彼のことを憎み切れなかったってことなんじゃないだろうか?
母親が病室に来た時のあの顔も「もしかしたら心葉が来るかもしれない」
っという期待の表情だったかもしれません。

そんな憎愛入り混じった美羽だったが
ラストではちゃんと救われたみたいで良かったと思いました。
やっぱり女の子は幸せそうに笑っているのが一番だ。


・琴吹ななせ(CV:水樹奈々

主人公のクラスメイトで、主人公に行為を抱く恋する乙女。
だが良くも悪くも昼ドラ展開要因として抜群の存在感があった。
美羽との修羅場頂上決戦はある意味本作一番の見どころ。
ホワイトアルバムでもこのくらいの修羅場はあってほしかったものである。

しかし最後は先輩大勝利で終わったためいわゆる「負けヒロイン」だった。
最初から主人公を想っているクラスメイトって何故かその想いが叶わず
終わることって結構あるよね…彼女もそんな感じ。
ただ動機が100%心葉への好意だという点で非常に分かりやすいキャラだった。


・芥川一詩(CV:小野大輔)

主人公のクラスメイトで親友。
メインキャラの中では動機がイマイチ解らなかったし活躍もいまいちだった。
こいつも主人公のためを思って行動してるんだろうけど・・・


・竹田千愛(CV:豊崎愛生)

ななせの後輩で図書委員、高校生とは思えないほどのロリ体系
メインキャラだと思ったら全然そうじゃなかったキャラ
おかげで出番はほとんどなかったが、
あの『ぶりっ子キャラ』は非常にウザイと思った。
絶対この子は計算天然だ

しかしラストで彼氏がいる事が判明!
しかも途中で一度だけ出てきた先輩の弟だし…
彼女の物語に関しては原作を読めってことなんでしょうね


・姫倉麻貴(CV:伊藤静)

登場シーンたったの二回。尺の都合で削られたのか?
「ああこの人最初に出てきた人ね」みたいな印象しか湧かなかった
今作の最不遇キャラ。むしろ主人公の妹の方が目立ってたよ


総評:

キャストに関しては心葉役の入野自由さんは非常にハマり役
アスラクラインの智春とかこの手のヘタレ少年の声をやらせたら
右に出るものはいないだろう。
あと平野綾さんと水樹奈々さんの迫真の演技にもご注目。
「この泥棒猫!」のシーンは修羅場好きとしてはかなり御馳走さまです。
花澤さんはあまり年上キャラや五月蠅いキャラのイメージが無かったが
遠子先輩は結構良いと思った。

また『銀河鉄道の夜』や宮沢賢治に関しても
知識を持っていた方が今作は楽しめると思います。
それでは以上、劇場版『文学少女』の感想でした。

余談:
OVAも出るみたいなのでそちらも見てみたいと思います。

nishinafc2.jpg

『銀河鉄道の夜』と聞くと"想君"や"半月"を思い出す…
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コメント
入野さんは、キンハーのソラとヴァニタスでしたっけ?
 
文学少女かぁ…ストーリーは知ってるから、見に行こうかな…
2010/05/01(土) 19:04 | URL | フェケテリコ #-[ コメントの編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/05/01(土) 19:15 | | #[ コメントの編集]
No title
>絶対この子は計算天然
正解。ただ、"なぜ"そうなのかは原作を読んでから、太宰を読んだほうが良いよー
2010/05/01(土) 22:41 | URL | NoName #-[ コメントの編集]
Re: タイトルなし
>フェケテリコさん
コメントどーも

> 入野さんは、キンハーのソラとヴァニタスでしたっけ?

他はガンダムOOのサジとか。あと「千と千尋」のハクだったのは結構有名ですね

> 文学少女かぁ…ストーリーは知ってるから、見に行こうかな…

まったく予習とかせずに予告編だけ見て絵が気に入ったので見に行った人間が
ここにいるくらいですから。ストーリー知ってれば更に楽しめるんじゃないかと
2010/05/02(日) 00:15 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
Re: No title
> >絶対この子は計算天然
> 正解。ただ、"なぜ"そうなのかは原作を読んでから、太宰を読んだほうが良いよー

主人公との会話で"それっぽい描写"があったから何となくそう思いました。
竹田さんに関するフォローコメントが多いのは人気の証明か?
ともあれ原作読んでみたいと思いました。
2010/05/02(日) 00:19 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
No title
お住まいが関西ということは、テアトル梅田で見られたんですか?
あそこは快適に映画を見られますか。テアトルのHPには劇場の写真がなかったので・・・
2010/05/02(日) 05:06 | URL | NoName #-[ コメントの編集]
Re: No title
> お住まいが関西ということは、テアトル梅田で見られたんですか?
> あそこは快適に映画を見られますか。テアトルのHPには劇場の写真がなかったので・・・

最初は場所を特定するのが大変だったけどもう4,5回は映画を見てる。
僕が見た回は全席埋まってて立ち見客もいました。
快適に見たい=人がいないときに見たいなら平日を選んだほうがよいかと

席が少ないのでお早めに取っておいた方がよさそうです。
2010/05/02(日) 07:45 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
No title
ええええ、そんなに人いたんですか!
GW中はやはり人が多いんですね。

あとミニシアターですから席と席の間隔はあまりないのでしょうか?
2010/05/02(日) 07:56 | URL | NoName #-[ コメントの編集]
No title
>あとミニシアターですから席と席の間隔はあまりないのでしょうか?

そうですね。割と狭いですね
2010/05/02(日) 08:18 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
竹田さんは、登場人物の中でもずば抜けてエグいトラウマをもってますよ。ぜひ1巻の死にたがりの道化だけでも読んでみて下さい。
ちなみに既読者としては、あまりに残念な内容でした。絵になるシーンだけを取り出した印象で、キャラの設定や性格も丸々無視、必要なエピソードも完全省略。
遠子先輩の設定は物語の根幹に関わる一番重要な所なんですけど、あれじゃなんのためのものか分からなくて当然だと思います。
興味を持って頂けたら、是非原作を読んで欲しいです。
2010/05/02(日) 16:27 | URL | NoName #-[ コメントの編集]
Re: タイトルなし
> 竹田さんは、登場人物の中でもずば抜けてエグいトラウマをもってますよ。ぜひ1巻の死にたがりの道化だけでも読んでみて下さい。
> ちなみに既読者としては、あまりに残念な内容でした。絵になるシーンだけを取り出した印象で、キャラの設定や性格も丸々無視、必要なエピソードも完全省略。
> 遠子先輩の設定は物語の根幹に関わる一番重要な所なんですけど、あれじゃなんのためのものか分からなくて当然だと思います。
> 興味を持って頂けたら、是非原作を読んで欲しいです。

とどまることを知らない竹田さん人気に押され現在、原作を読んでいます。
一応既読者の感想を見に行ったんですが、かなり端折られた感があったとか
これはある意味未読者で良かったかもしれんな。
2010/05/04(火) 20:02 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
No title
心葉は一言で言えば愚痴と言い訳の無いキョンといったところか。諸悪の根源はいつの世も優柔不断なモヤシ男なのだよ坊や。美羽の動機を逆恨みと浅薄な断定しちゃうところがハーレムアニメばかり見てるゆとり世代の限界なのかねぇ。まぁ単純に原作読んでねーからっていう理由もあるか。劇場版は事実上のヒロインが美羽というところもあるが、復讐、というより執着するからこそ彼女は美しい。だからこそ輝くのだ。坊やにはまだチト早かったかな(笑) ななせは中途半端。原作だとウザキャラだけどな。
ぶっちゃけ美羽編の先輩はキャラというより舞台装置なんで女神という属性フラれてる生き物だと思ってそれは正解。
竹田の救いがたいドス黒さとか全くでてないのはかなりハショってるなあちこち、という感想。作品全般的に、な。 芥川はまぁ、今回は小道具扱いだな。哀れだ。こっちでは願いがかなってよかったな古泉ってとこ。
2010/09/02(木) 17:29 | URL | NoName #IKAbWj0g[ コメントの編集]
Re: No title
なかなか手厳しい意見をいただき、ありがとうございます。
原作を見て「美羽」という人間をもっとよく知れば
この映画に対する感想も違っていたかもしれません。

一つ言っておくと、見た直後も美羽は嫌いじゃなかったです。
いろいろと物語を盛り上げてくれたし。

ただ心葉に関しては確かに優柔不断だったけど
アレは過去が過去だけにしょうが無いと思いましたよ。
あの過去を背負ってカッコよくふるまえるとしたら
どんだけ精神ズ太いんだよ
2010/09/02(木) 22:47 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
No title
 
2010/12/06(月) 03:04 | URL | NoName #-[ コメントの編集]
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◆基本データ oficial wipipedia ニコニコ大百科 原作:ライトノベル 放送開始:2010/05/01 アニメーション制作:Production I.G 話数:120分映画 世...
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