それは誰もが望んでいた『最高の結末』TV版、特別篇その全ての終着点であり最高の完結編
ファフナーに乗る子供はもちろん、それを支える大人達にも
一人ひとりの活躍が用意されていて
熱く、切なく、そして感動できる映画だった。
かくゆう俺も
後半以降はボロボロ泣いてばかりでしたからね
人が死んで哀し泣きはもうやった、だったらもう嬉しんで泣くしかない!
人間やっぱり『哀し泣き』より『嬉し泣き』の方がいいよねー・ストーリーおおまかに言うと…
前半=日常パートでニヤニヤ
中盤=かなりの絶望感、死亡フラグのオンパレード
終盤=絶望の中で希望を見出そうとする人々の物語は映画でも健在
ラスト=これが僕らの望んだ
再会だ。
今作は伏線の張り方と回収の仕方が上手かったです。
思えば
一騎の視力が戻らなかったのも意味があったわけですし、
最後の操との決戦時の会話も"かうて総士を傷つけた"という設定があったからこそ
できた会話だったんだろうな。
『島が護ってくれた』のシーンも
「この島で生きた。この島に生かされた。」というキャッチコピーを思い出して感動したな、
実際、蒼穹のファフナーという物語のほとんどは
『竜宮島』という一つの島が舞台だけだったこともあって
"島がそこに住んでいる人々を助けてくれた"っていう演出は
今まで積み立ててきた苦労が報われたみたいな感じがして最高でした。
不満点があるとするなら
ラストシーン以降の後日談も少しやってほしかったかな。
(多分生きてると思うが)生存が確認できないキャラとかいましたし、
まぁそこは見た人の想像に任せるってことなんでしょうね。
彼らがこの先どのような道をたどるかはわからないし
幸せになれるかどうかもわからない。
だけど今は絶望の中にいるわけでない、
澄み渡る蒼穹の下にいるってことで。
・戦闘シーンメカアクションに関してはTV版のそれとは比較にならないほど
迫力があったし、それぞれファフナーの個性も出てて良かった。
というより日本のアニメ業界で「これ以上は無い」ってぐらいの出来だった。
メカだけ目当てでもお釣りがくるくらい。
特に
ルガーランスのカッコよさを再認識したね。
TVでは欠番だったナンバーの機体も全て出揃い、
『ゼロファフナー』と言う新機体も登場しました。
(設定自体は元々あったらしいけど)
更に付け加えると今まで
ファフナーに乗る=死亡フラグと同意義
だったので、戦闘時の緊張感が半端じゃなかった。
少なくとも劇中で5回は「これ死んだな」って思うことあったもん
特に西尾姉弟のあれは
マジで心臓に悪かったよ。・フェストゥム今回はフェストゥム側の描写もかなり多くて
まさか敵側にここまで感情移入出来るとは思いもしなかったな…
「くるしい…たすけて…」は不覚にも涙腺がウルッときた。
思えばフェストゥムTV版のころから敵対ではなく対話によって和解の意思が
あった存在ですからね、単純な敵として倒していい存在じゃなくなっている。
次スパロボに参戦したら攻撃をためらうかもしれん…
それでは以下キャラクターの感想。
・真壁一騎ファフナーのパイロットといより"人類とフェストゥムの橋渡し役(対話役)"
という印象が強かった劇場版の一騎。
なんせまともに戦闘したのは最初とラストだけだったしな
(同化現象が進んでてもう出撃できない状況だったし)
それでも要所要所で活躍するあたりは流石主人公、
マークザインVSマークニヒトの最終決戦が殴り合い蒼穹だったのは熱かった。
「俺はお前だ。お前は俺だ。」総士を傷つけたことに対して負い目を感じていたかつての自分と
今の操を照らし合わせて言ったこの台詞は中々決まってたと思う。
また設定からして死亡フラグ立ちまくってる上に
何回も
「消える消える詐欺」やるもんだから
最終的には消えるんだろうな…っと覚悟を決めていましたが
なんとか最後まで生き残りました。更に視力まで回復してパーフェクト一騎の状態で
そんなお前には今年の「消える消える詐欺ナンバー1」の称号をやろう
ただ恋愛面に関しては相変わらず鈍感すぎて
総士総士ばっかり言ってるのには苦笑せざる負えなかった。
2年間一緒に店を手伝ってたのに真矢となんにも進展無かったとか…
果たして真矢の想いが通じる日は来るのだろうか?
・来主操「自らの選択を求められるフェストゥム」という存在であり、
ある意味
裏主人公。
本作のほとんどは竜宮島にやってきた彼との対話が肝だったと思う。
彼が悩んで悔やんで戦って傷つけて、そして選んだ「答え」は…
是非とも劇場で確かめてほしいですね。
(この感想見てる時点で見に行ってる人大半だろうけど)
ともあれ…
「空が綺麗だと思った」この言葉からラストシーンの青空に繋げる演出は素晴らしかったな。
これこそまさに
『蒼穹』のファフナーを締めくくるに相応しい。
憎悪の塊だったマークニヒトが「存在」を表すマークザインを
支える形になっていたのも感慨深かったです。
・皆城総士相変わらず小難しい言葉ばかり言ってて
存在感はあったけど出番は少なかった。
…のだが、
あのラストシーンは反則すぎるだろう!思えばアレを見るため六年間待ち続けたかいがあったもの。
・皆城乙姫その抱えてる子は誰の子だ!っとお兄さん的には一瞬心配してしまったが(何の心配だ)
島と一体化した彼女も本作のラストで遂に…
総士が帰ってきたんだから彼女も帰ってきて欲しかった
…と思ってしまったのは俺だけだろうか?
だが彼女の死は"始まり"でもあるわけで
あのコアが成長し再び彼女のように生きてくれれば本望です。
その時はもっと長い時間を平和でいられるようにと願いを込めて…
・遠見真矢本編のヒロイン…っと思いきや意外と出番が少なかった。
操との対話も無かったし、それほど重要なキャラとなったわけでもない
序盤の
一騎カレーのシーンが一番輝いてた時期だったかな。
そもそも彼女のキャラは「一騎を支え続ける」という点で完結してるからな…
それでも戦闘面では空中狙撃で大活躍だった。
「一騎君を返せぇぇー!」っと単身ニヒトに向かって行く姿は
ファフナーに乗った時に現れる彼女の冷静な性格と正反対で驚いた。
・羽佐間カノンちゃんと「羽佐間」になってる所に感動し
日常に溶け込んでる所を見て更に感動した。
思えばカノンは見た目も含めてTV→映画で
一番変わったキャラかもしれない。
咲良が復帰したためマークドライではなく
新機体『マークドライツェン』で出撃
戦闘では狂戦士的に戦う印象が強かった。
カノンが同化されそうになったり、フェンリルが起動したシーンは
かなり冷や冷やした(思えばフェンリル使った翔子の対比になってたんだろうな)
・近藤剣司剣司ってこんなにかっこよかったっけ?頼りない生徒会長だった彼が一転して後輩組をサポートして
本当の意味でリーダーになれたのは非常に嬉しかった。
(というより先輩組は既に成長した状態なので
全体的に後輩組のフォローや育成に回ることが多かった)
序盤の咲良とのやり取りはTV版の彼らを知ってるとマジでニヤニヤもの
この二人はファフナー1のベストカップルだと思った。
戦闘面に関しても流石蒼穹作戦を生き残ったパイロットだけあってかなり活躍してた。
ファフナーに乗った時の「臆病」な性格も見せなくなったし、
里奈ちゃんを救ったシーンはマジでGJだった。
・要咲良「あのお転婆娘が随分と丸くなったなー」と言うのが劇場版咲良の印象。
マークドライのパイロットで返り咲くも
以前見せた敵への憎悪を微塵も見せることなく安定した撃墜率を誇ってた。
剣司とのやり取りもTV版お重みがある分すごくよかった。
逆にラブラブすぎて死亡フラグ立ったのかと思ったよ…
・春日井甲洋キャラとしての甲洋は確かに出てこなかったのだが
確かにあそこに彼は"存在"していたと俺は思う。
甲洋さんは
本作最高の死亡フラグキラーあんな姿になってまで島を守りたいとか…
TV版前半の彼からは全く想像が出来なかったよ。
甲洋(マークフィアー)登場のシーンはマジで熱かったよ
・立上芹芹ちゃんマジ良い娘だな…誰よりも早くフェストゥムの言葉を理解しようとしたり
フェストゥムのお墓を作ってあげたり、
挙句の果てにミールの補助のために身体を差し出すんだもんな…
乙姫との
百合…げふんげふん友情も健在で良かった。
あと岩戸に入る時の芹ちゃんのスーツがエロかった。だがマークツヴォルフの
頭突きルガーランスは吹いたなww
あそこは本作屈指の迷シーンだと思った。
彼女に限らず後輩組は全員が全員やることをしっかりやった感じがしたな
・西尾里奈まさか主人公を差し置いて決戦兵器(ゼロファフナー)のパイロットになるとは…
彼女がここまで大活躍するとは本当に思わなかったな。
(ドラマ面においても失語症だった弟と円満になれたわけだし)
だが
マークノインのコクピット噴射のシーンは本気で肝を冷やしました。
それは日野さんのトラウマを覚える全ての者が思っただろう…
マークノイン武器は「汚物は消毒だ―」な火炎放射
芹といい彼女といい武器が笑い取りいってるとしか(ry
・西尾暉映画で初登場…っと思いきやこの感想を書いてる時
実は以前にも登場してたということを知って驚いた。
失語症の設定はその時からあったそうだ…
たぶん今回の映画で一番救われたのは暉と里奈だったろうな。
ゼロファフナーで第二次蒼穹作戦に参加しましたが
その後の描写が無いことから死亡説も流れてるけど
多分生きてると信じてる。(今作は生存オンパレードだし)
武器はマークジーベンと同じ狙撃用ライフル(ドラゴントゥース)
おかげで真矢のお株が取られた気も…
・堂馬広登最初は「なんて生意気な野郎がフュンフに乗っちまったんだ…」
っと思っていましたが、やはり
ゴウバインを継ぐ者は違った。
一騎の助けがあったとはいえ本当に島を守りきった勇士は俺の目にちゃんと刻まれた
見てるか衛…?お前が託したゴウバインの意思は確かに後輩へと受け継がれたぞ。
・真壁史彦親子そろって死ぬ死ぬ詐欺かよ!吐血は死亡フラグなんてネタが古いぜ親父ぃ…
千鶴さんへのフラグブレイカー(鈍感)っぷりも健在で
ホント似た物親子だよアンタら。
ドラマ面では司令官といて大人組では一番活躍してたし
L計画を自責の念でとらえてたのも良かった。
二重の意味で彼らの犠牲無くして今回の映画は成り立たなかったんだろうな…
意外にも家での一輝との会話はウルッときた。
・日野弓子&美羽まさか
日野さんの置き土産がここまで重要なキャラになるなんて
思いもしなかったぜ…彼女無くしてあの大団円は迎えられなかっただろう。
弓子さんに関してはヒール役が多かったけど
"一人の母親"としてなら納得できる行動でした。
誰だって自分の子供に危険な真似をさせたくないですもの
しかし美羽がとても2歳には見えないのは俺だけか?
5~6歳ぐらいだと言っても違和感ない
こんなところか…
一言で言うと
文句なんてつけようがないくらい面白かった。もうファフナーに関しては
これで思い残すことないな。これが最期って言われても納得できる
最後にこんなこと言うのもアレだけど…
この映画は確実にファフナー玄人向けに作られてます。
いわば
『6年間待ち続けたファンのために作られた映画』です。
そのためTV版、できるなら特別篇も視聴したうえで見ないと
理解不能な上に感動は出来ないと思う。
(メカアクションだけを楽しむのなら見ても損ではないが)
もしこの感想を見て「観てみたくなった」
という方がいらしたら必ずTV版(できるなら特別篇も)
を視聴してから観てください!
以上、劇場版蒼穹のファフナーの感想でした。

気付けば感想の製作時間が3時間を超えていた…
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頭こんがらがっちゃって……設定を隅から隅まで頭にたたき込んでなかったのがいけないんですけどね。
ただ、戦闘に比重が置かれてRIGHT OF LEFTほど人間ドラマは濃くなかったかなと感じました。やっぱり生死不明者の安否とか含めて完結編としての余韻が欲しかったですし。
ただ、まさかの甲洋参戦と良い子な芹ちゃんはグッと来た!!
この2つでも2010年は最高だった!
まさかの…
劇場版ファフナー!
キター!\(≧▽≦)/
待っていたぜこの瞬間を!(≧▽≦)ゞ
ファフナーはキッズステーションで見ましたよ。(確か2006年だったかな?)
もう、悲しい涙を流しましたよ。
戦友(とも)が…o(T□T)o
そんな悲しい時になのはを見て元気をもらいましたね(≧▽≦)/
ファフナーがなのはのように絶望を乗りこえ全員で生きて帰るハッピーエンドを見てみたいと思っていました。
ついに、やってくれましたか!
あぁ、早く地元の映画館にきてほしいです。o(≧∇≦o)
劇場版ファフナーのラストバトルを目に焼き付けてきますよ!(`・ω・´)
コメントどーも
> TVも特別編も見たけど、中盤以降の物語には追いつけませんでした(汗)
> 頭こんがらがっちゃって……設定を隅から隅まで頭にたたき込んでなかったのがいけないんですけどね。
しかしよく5~6年前の作品なのにキャラクターの名前とか設定とかよく覚えてるよなと自分でも思った
> ただ、戦闘に比重が置かれてRIGHT OF LEFTほど人間ドラマは濃くなかったかなと感じました。やっぱり生死不明者の安否とか含めて完結編としての余韻が欲しかったですし。
そこはBDやDVDで追加されることを祈ろう
> ただ、まさかの甲洋参戦と良い子な芹ちゃんはグッと来た!!
甲洋の登場シーンはまさかの増援だったから本気で嬉しかったな。
そういえばTV版最終回でも意外な登場で驚かせてくれましたからね
芹ちゃんは今作で一番可愛かったヒロインだったかな。
や、だって乙姫ちゃん消えちゃうし、先輩方は戦ってばかりだったし
コメントどーも
今年は本当によく映画に行った年でしたよ…
中でもファフナーは屈指の良作だったと思います。
>ファフナーはキッズステーションで見ましたよ。(確か2006年だったかな?)
>もう、悲しい涙を流しましたよ。
>戦友(とも)が…o(T□T)o
ファフナーはとにかく"死なせ方"が上手い作品でしたからね
中でも翔子、衛、道夫さんは今でも心に焼き付いています。
>劇場版ファフナーのラストバトルを目に焼き付けてきますよ!(`・ω・´)
絶望の中で希望を求めてあがく島の人々の戦いをもう一度。
理解不能な上に感動は出来ないと思う。>
サーセン。とりあえず全話視聴してから映画見直してきます。
それは誰もが望んでいた『最高の結末』>
この言葉が非常に胸に響きました。
コメントどーも
> それは誰もが望んでいた『最高の結末』>
> この言葉が非常に胸に響きました。
ファフナーでやれなかったことは後の『ヒロイックエイジ』で
すべてやり切った感じがしたのでこの結末にはならないだろうなーっと思ったら、
最後の最後で完全無欠のハッピーエンドだったのは嬉しかった。
中の人も「最後の一言」は6年分の想いがあって
なかなか言えなかったっと言ってたらしいですよ。