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劇場版「Fate/kaleid liner プリズマ イリヤ Licht 名前の無い少女」 感想

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運命(Fate)に抗う、光。

以下、ネタバレありの感想です。


劇場版プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い Blu-ray限定版





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本編が始まる前の過去編だった「雪下の誓い」
時系列無視のギャグ短編だった「プリズムファンタズム」
とは違い今回の映画はドライの直接的な続編なので
アニメのプリヤとしては約5年ぶりに話が動くことになりました。

話の流れとしてはシンプルで
エインズワーズの野望を食い止めるため
イリヤたちが殴り込みをかける
という
非常に解りやすい内容。
全体的にバトルパートが多く
ベアトリス戦、桜戦、ジュリアン戦と
次々とバトルしていく少年漫画の劇場版な内容だったと思います。

アンジェリカの女性経験の乏しい男性特攻のくだりとか
士郎がクロに起原弾を渡すくだりとかカットされていましたが、
前者は別に飛ばしても問題ないですし、
後者は今回伏線を回収するわけじゃないので
あえてやらなかったんでしょうね。
(起原弾は一応登場してて匂わせる形になっていましたが)


以下、キャラクターの感想

■イリヤ
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まごうことなき我らが主人公。
劇場版作品だとなぜか出番が少ないというジンクスを
持っていたイリヤさんですが、今回は最初から最後まで大活躍でした。
やっぱり真っすぐなんですよね彼女は。
だからこそ荒んだ心にスーっと効いてくる。
イリヤの魔法少女としての在り方はこれでいいんだと思います。

バトル面でも大活躍で、セイバー、ライダー、バーサーカーの
カードを駆使して強敵ベアトリスやジュリアンを打ち破るなど大金星。
特にバーサーカーのカードがここぞという時に
力を貸してくれるのは、原点(stay night)における
イリヤとヘラクレスの関係を想うとめっちゃ尊みを感じましたね。
バーサーカーは強いね…いっつもイリヤの味方するし


■ベアトリス
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「恋心」を奪われてもう一度同じ人を好きになった女の子。
本作の中ボスポジションなんですけど
戦闘シーンのクオリティだけで言ったら間違いなく一番で、
バーサーカー対決はかなり熱かったです。
言動が完全にバーサーカーな彼女ですが
ジュリアンへの恋心だけで戦っていたのは事実で
原作だと幼い彼女とジュリアンのやり取りが
詳細に描かれているので、気になったかたは読んでください。


■桜
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雪下の誓いではサブヒロインでしたが
今作では中ボスその2だった桜さん。
やっぱりランスロットの能力って
エミヤやギルガメッシュにとっては
相性最悪の敵だと思いますね。
ついでに黒桜の要素も合わさって最強に見える…

この桜はどうあがいても救われないのは確定しているので
諦めるしかないんでしょうね。
死人に未来は掴めないのはFateシリーズの一貫したテーマですし。
彼女の救済は「 Heaven's Feel」でやったので割り切るしかないんだ。
しかし、美遊が使うと本当にゲイボルグさんが当たる


■ジュリアン
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・妹みたいな姉がいる
・第四次聖杯戦争で人生が狂った
・自分ではないものに体が浸食される
・大の為に小を切り捨てる正義の味方
・それでいて自分の大切なものを切り捨てることができない青臭さ


"もう一人の衛宮士郎"な人でした。
本作はそんなジュリアンの本当の願いが描かれるのですが、
世界より何よりもまず姉を救いたかったんでしょうね。
誰よりも「嘘」を嫌う彼が一番嘘つきだったっていうのは皮肉な話ですよ。
…できることなら士郎ときちんとした形で
和解してほしかったですね。


■エリカ
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タイトルになってる名前の無い少女とはこの子の事で
本当の名前は「パンドラ」
美遊世界の地球は彼女が「箱」を開けなかった
異聞帯みたいな存在であることが今回明らかになりました。

不老不死故に「死にたい」と願った彼女もまた
本当の願いは別にあったっていうことが本作の肝で
こういう異形と人間の付き合い方とか
不老不死の扱い方取っても型月ワールドだなぁ
って感じる内容でした。

ジュリアンがダリウスに置換されていく感覚は
カーナビさんと志貴の関係に似ていますし、
月姫の発売時期と本作の公開開始時期が近かったのは
なんか因縁めいたものを感じます。
(原作は結構前に連載されていましたが)


■俺たちの戦いはこれからだ!
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原作はまだ続いていますし、どこで終わるんだろう?
って思ったんですが…本当に良いところで終わりましたね。
こうなるのは分かっちゃいたけど…
終わった瞬間「切り方ァ!」
ってツッコミたくなりましたね。

アーチャーのカードを握りつぶされたクロの運命はどうなるの?…とか
パンドラの箱をどうやって止めるのか?…とか
意味深に出てきたギルくんと田中さんななんなの?…とか
気になる要素は全部次回作に丸投げで終わりました。

流石に次が最後のプリヤアニメになりそうですね…


まとめ:

今回の映画は原作エピソードを消化しただけだけど
やっぱり映像で見ると迫力違いますし、
劇場版でハイクオリティなバトルに
してくれたのは良かったですね。
ベアトリスにしても、ジュリアンにしても、
パンドラにしても、中の人の演技が合わさると
原作を読んだ時とはまた違った味わい深さがありました。


【関連記事】

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第1話「誕生!魔法少女!」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第2話「誰?」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第3話「ガールミーツガール」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第4話「まけました」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第5話「選択肢は2つ…?」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第6話「空白 夜の終り」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第7話「勝利と敗走」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第8話「普通の女の子に戻ります」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 第9話「ここで終わらせる」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 最終回

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第1話「イリヤ grou up!?」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第2話「イリヤ×イリヤ」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第3話「日常ブレイカ―」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第4話「嵐の転校生」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第5話「それは、つまり」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第6話「嘘と強がりの向こう側」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第7話「激突!クッキン・シスターズ」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第8話「彼女の名は」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第9話「独りの戦い」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第10話(最終回)「その手が守ったもの」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第1話「鏡にしてるみたいでイヤなんだけど」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第2話「トリコロール・バースディ」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第3話「命短し腐れよ乙女」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第4話「てーまぱーく・ぱにっく!」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第5話「浴衣と花火」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第7話「執行者」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第8話「監視者」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第9話「金色の少年」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイヘルツ! 第10話「世界の片隅で君の名を」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第1話「銀色に沈む街」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第2話「邂逅と再会」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第3話「君の本当の敵」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第4話「弱虫の妹へ」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第5話「リトルレディ、襲来」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第6話「凍てつく敵意」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第7話「人形とぬいぐるみ」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第8話「人と道具」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第9話「イリヤの選択」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第10話「姫の元へ」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第11話「独りじゃない」

・Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ 第12話(最終回)「繋いだ奇跡」

・劇場版『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い』感想

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もうちょっとだけ続くんじゃ。
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コメント
No Subject
>ベアトリス

実は美遊世界でエインズワースとも魔術とも聖杯とも関係が無かった唯一の登場人物
それだけに彼女が一途な恋心だけで戦ってたのが際立ちますね

それにしても死者置換を使った上にヘラクレスのカードに神霊のカードまで与えるなんてジュリアンもベアトリスを憎からず思ってたんじゃないのか
(アンジェリカにはギルガメシュ、実父にはアーサー王のカードを与えていた身内が大事なジュリアンくん)

>桜

死者置換による人格の変容に、アニメでは説明をカットされましたが、「理性を失っていくバーサーカーのカードを二ヶ月間ずっと使用させられ続けてる」というコンポで、黒桜の方がまだ話が通じそうなくらいにぶっ壊されました
あとアニメでは、いきなり黒桜みたいに黒いウネウネが出てきた理由が解説されませんでしたね
(SNを知らないプリヤのファンへの配慮でしょうけど、おかげで原作よりも凛の影が薄い)

>しかし、美遊が使うと本当にゲイボルグさんが当たる

いや、本編でも当たってはいるんですよ
致命傷になる事が少ないだけで
そういう意味じゃ今回のゲイ・ボルグは心臓の無い桜に致命傷を与えられませんでした
(撤退はさせましたが)

>ジュリアン

箇条書きにすると、本当に士郎そっくりですね、この男
そういえば皮肉っぽい言動はエミヤに似てたかもしれません
2021/09/25(土) 21:50 | URL | 通りすがりの幻想殺し #-[ コメントの編集]
Re: No Subject
>通りすがりの幻想殺し さん
コメントどーも

> 実は美遊世界でエインズワースとも魔術とも聖杯とも関係が無かった唯一の登場人物
> それだけに彼女が一途な恋心だけで戦ってたのが際立ちますね

聖杯戦争の参加者は士郎含めて一応魔術師だったけど
ベアトリスだけは違いましたからね。
恋する乙女のパワーすげぇ

> それにしても死者置換を使った上にヘラクレスのカードに神霊のカードまで与えるなんてジュリアンもベアトリスを憎からず思ってたんじゃないのか
> (アンジェリカにはギルガメシュ、実父にはアーサー王のカードを与えていた身内が大事なジュリアンくん)

そして三騎士の内一つをケイネス先生に渡したのは…
実力的に一番ガチだからだったんでしょうね。

> >桜
> 死者置換による人格の変容に、アニメでは説明をカットされましたが、「理性を失っていくバーサーカーのカードを二ヶ月間ずっと使用させられ続けてる」というコンポで、黒桜の方がまだ話が通じそうなくらいにぶっ壊されました

HFよりやばかった桜。
兄貴もファンタズムの方ではえらいことになってましたし
間桐一族に厳しい世界でしたね。

> いや、本編でも当たってはいるんですよ
> 致命傷になる事が少ないだけで
> そういう意味じゃ今回のゲイ・ボルグは心臓の無い桜に致命傷を与えられませんでした

いつぞや「何故お前の槍は当たらんのだ?」
って神父に言われてましたけど…
だいたい最初から本機出せない令呪のせい

> >ジュリアン
> 箇条書きにすると、本当に士郎そっくりですね、この男
> そういえば皮肉っぽい言動はエミヤに似てたかもしれません

切嗣的な綺麗な理想に出会わずひたすら拗れてしまった士郎のif的な存在です。
2021/09/26(日) 18:10 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
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