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蒼穹のファフナー THE BEYOND 第十二話(最終回)「蒼穹の彼方」感想

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『やっと未来にたどり着いた…』

以下、ネタバレありの感想です。


蒼穹のファフナー THE BEYOND 3 Blu-ray



1話丸々使った蒼穹のファフナーのエピローグ
という感じの第12話でした。
フェストゥムの脅威は去り、竜宮島への帰還を果たし、
ファフナーパイロットの生存と再会、
そして未来に進んでいく最終回



■ただいま

竜宮島に帰ったみんながそれぞれ大切な場所で
「ただいま」っていうシーンは
「ようやく帰れたんだな」って感じて感動したんですが、
そのあとのショコラのシーンで完全に号泣しました。

思い返すとこれまでのファフナーで一番泣けたのも
「犬」のシーンでしたからね…
おそらくROLのプクと並んで一番穏やかに
死を迎えることができたのはショコラだったんだと思います。

操を除けばファフナーパイロットは全員生存したのも良かったです。
その操も、もう一度生まれ変わる可能性は示唆されているので
気付けば敵も味方も実質ネームドキャラは誰も死ぬことが無かった最終決戦でしたね。
零央と美三香も里奈も復活、芹ちゃんとも再会!
総士はおじさん呼びされ。みんないい感じでまとまってた気がします。
しかし、誰が一人ぐらい芹ちゃんの髪について
ツッコミを入れて欲しかったですかね。


■フェストゥムのその後

最終的にフェストゥムは地上から姿を消すこととなりましたが
今度生れ落ちるミールが人類の敵となるかそれとも…
っていうところは結局視聴者の想像に任せる形になりました。
個人的には敵にはならないと思いますね。
互いに傷を知って痛みを知った者同士
もう一度出会いからやり直せるのだとしたら
それはかつてとは違う道を選ぶんだと信じたいです。

色々やらかしてきたマリス君たちに関しては
総士の言うように千鶴さんたちを殺した罪を
背負いながら人間からもファフナーからも
逃げながら生きることになりそうです。
中には「マリスたちに対して甘すぎるんじゃないか?」
っと惨めな末路を望む人もいるでしょうが、
もう戦う気はないですし、今作でようやく
復讐の連鎖を断ち切ることができたんですし
彼らに関してはもうこれでいいんだと思います。
あと、誰よりもフェストゥムとの共存を果たしたのが
マリスだったんでしょうね。


■帰るべき場所

真矢と一騎がちょっとイイ感じの雰囲気になった時は
他のパイロットが身を固める流れになっていますから
「この二人もついにか!今夜は祝杯じゃ!」
って思ったんですがね、
真矢自らフラグを折りに行くという。

そこは「抱けーッ!抱けーッ!!」っと気ぶる
島民たちは多かったでしょう。僕もそうだ。
でも「一騎くんの帰って来る場所」は彼女の所
だと思うので、いつかは…という希望は感じました。
後輩にすら先を越されそうな真矢を
幸せにしてほしいなって思います。でないと子総士くんが取っちゃうぞ。


■fly me to the sky

ラストで流れるのは「shangri-la」
になるのはなんとなく読めていたのですが、
一騎を迎え入れるところで終わる1期最終回とは逆で
THE BEYONDは一騎が旅立つところで終わったんですよね。
やっぱりシリーズを通しての主人公は
一騎だって感じる瞬間でした。

一騎の相棒として甲洋が付いていったのは意外な結末でしたが、
甲洋は初期はサブキャラクター的な立ち位置のキャラに見えたけど、
シリーズを重ねる内に主人公たちと並ぶ超重要キャラとなっていきましたからね。
この結末もある意味当然とも言えます。


本当に「見たかったエピローグを全部見せてくれた。」
そんな最終回でした。



総括:蒼穹のファフナー THE BEYOND
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「蒼穹ファフナー」シリーズの最終作にして真の完結編。
前作「EXODUS」でやり残したことを
全て回収しつつ、長らく続いたフェストゥムとの戦いを
終わらせた作品でした。
2017年に発表、2019年に劇場先行上映。
約2年を経て2021年にようやく完結しました。
例のウィルスの騒動で長らく未定になったりしましたが
無事完結出来て良かったと思います。

OVAなんですが、劇場公開もしているという
例の商法で送り出された作品でしたが、
そのおかげか作画のクオリティは
常に素晴らしかったですし、
ロボットのアクションシーンも
EXODUSのインフレを更に超えて来る内容でした。

soushi20170106.jpg

話も今までのファフナーを継承しつつ否定する内容で、
主人公を竜宮島の事も何も知らない
総士にしたのは英断だったと思います。
島民の中で暗黙の了解になっていた部分に対して
「それは違うだろ!」っと横から
ツッコミを入れれるのはそういう
ポジションだからでしょうし、
だからこそ最良の未来にたどり着いたんだと感じます。
個人的には「ゴウバインプログラム起動!」
のところで本作の流れは変わったんだと感じました。

本当に17年付き合ってきたシリーズでしたから、
スタッフ、キャストの皆様には
感謝の言葉が尽きないのは勿論のこと、
同じ時間を併走してきた島民たちにも、
「お疲れ様」「ありがとう」と言いたい作品でした。

本当に…終わったんだな…ありがとう。
蒼穹のファフナー



【関連記事】

・劇場版 蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH 感想

・祝福-おかえり-

・蒼穹のファフナー EXODUS 第1話「来訪者」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第2話「希望の名は」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第4話「継承者たち」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第5話「新世界へ」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第6話「祝福のとき」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第7話「新次元戦闘」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第8話「平和を夢見て」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第9話「英雄二人」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第10話「希望の地へ」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第11話「変貌」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第12話「戦場の子供たち」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第13話「闇の中の未来」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第14話「夜明けの行進」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第15話「交戦規程アルファ」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第16話「命の行方」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第17話「永訣の火」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第18話「罪をかさねて」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第19話「生者の誓い」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第20話「戦士の帰還」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第21話「目覚めの時」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第22話「憎しみの記憶」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第23話「理由なき力」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第24話「第三アルヴィス」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第25話「蒼穹作戦」

・蒼穹のファフナー EXODUS 第26話「竜宮島」

・蒼穹のファフナー THE BEYOND 第1~3話感想

・きみはしるだろう

・蒼穹のファフナー THE BEYOND 第4~6話感想

蒼穹のファフナー THE BEYOND 第7話~9話 感想

・蒼穹のファフナー THE BEYOND 第十話「嵐、来たりて」感想

・蒼穹のファフナー THE BEYOND 第十一話「英雄、二人」感想

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今なら言えるだろう。
ここがそう「楽園」さ、
さよなら 蒼き日々よ。
関連記事
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コメント
No Subject
最終話なのに戦わないロボットアニメなんて…最高じゃないか!!

■ただいま
本当によくみんな無事でたどり着いてくれました。
個人的に新たなコアが「またみんな帰ってきてくれる?」と不安げに問いかけてくれた所でも涙腺崩壊しました。
というか、12話前半ずっと泣いてました( ;∀;)

■フェストゥムのその後
新たに生まれてくることができたマレスペロくん。美羽ちゃんからの「あなたの島の人はみんなあなたに感謝してたよ」言葉で今度は敵対以外の道を選んでほしいものです。
マリスたちにとっても落としどころとしてはベストかもしれません。マリスがかつての竜宮島のことを少しでも肯定的に捉え、それに倣う決断をしたことで彼のアルヴィスへの蟠りもある程度は払拭されたのかな、と。
当然マリスのしでかしたことはフェイちゃんや真矢を始めとする遺族にとっては許せない行為です。

いつか彼がその禊をする機会が訪れるかいなか、なんにせよ総士に言う通り、考えてからもう一度島に来てほしいです。蒼穹のファフナーは決して異なる考え方を廃する作品ではないですし。

■帰るべき場所
すみません、すべての戦闘を含むシーンで正直一番心臓が高鳴ったのが、一騎・真矢のやり取りでした。
どうせこの二人だし、何にも進展しないとの予測からの「遠見も一緒にくるか?」ですよ!
真矢と同じくらいびっくりしましたし、劇場の空気が「押せ!今を逃せばこの唐変木は二度と誘わない!」といったものに変わりました。
それからの展開はガクッときましたが、あの一騎がこんなことを言うくらいには人間性が回復していることがわかっただけでも二人の今後に期待が持てるかと。
しかし、真矢さん常時「集中」がかかってるんじゃないかと思うくらいの戦闘での活躍ぶり(被弾なし真矢だけなのでは…)なのに、なぜ一騎の前では恋する奥手の少女になるのか…

■fly me to the sky

一騎の旅立ちは必然だったと思います。
元々一騎は総士と美羽にすべてを託して自分はその捨て石となる予定でしたが、そんな考えを総士は「自分たちのほしいものは自分で掴むから黙ってろ」と否定し、実現してしまいました。
この時点で彼は親越えを果たしており、旧総士を送ることができたことで本当の意味で皆城総士という存在を認めることができたのではと。
そして一騎は思ってもなかった戦いの後の人生をいかに使うか考えます。エレメントとはいっても実際は25歳の青年です。島のために、誰かのために戦い続けた一騎が願ったことが世界を観てみたいという前向きなものでよかったです。
以前冲方先生が一騎がいる限り、蒼穹のファフナーは描けると書かれていました。今作はそれを踏襲しつつ、一騎がいなくなるのではなく、外に向かわせることで作品を完結させた点でも見事だと思いました。

最高の完結編だったと思います。欲を言えばマークアレスの本気戦闘がもっと見たかったですが、「一騎と甲洋の世直し珍道中」でその力の一端を発揮するのではと勝手に保管しています笑
2021/11/14(日) 17:50 | URL | テクラ #-[ コメントの編集]
Re: No Subject
>テクラ さん
コメントどーも

> 最終話なのに戦わないロボットアニメなんて…最高じゃないか!!

わたし、最終回丸々1話使って描くエピローグ好き!

> ■ただいま
> 本当によくみんな無事でたどり着いてくれました。
> 個人的に新たなコアが「またみんな帰ってきてくれる?」と不安げに問いかけてくれた所でも涙腺崩壊しました。
> というか、12話前半ずっと泣いてました( ;∀;)

双子のコアに関してはもうちょっと無機質な感じを想像してたけど
人懐っこいコアのようでなんかほっこりしました。

> ■フェストゥムのその後
> 新たに生まれてくることができたマレスペロくん。美羽ちゃんからの「あなたの島の人はみんなあなたに感謝してたよ」言葉で今度は敵対以外の道を選んでほしいものです。

フェストゥムも人間がどんな存在なのか理解しているでしょうし
おそらく共存の道はあるんだと信じたいですね。

> いつか彼がその禊をする機会が訪れるかいなか、なんにせよ総士に言う通り、考えてからもう一度島に来てほしいです。蒼穹のファフナーは決して異なる考え方を廃する作品ではないですし。

個人的には描いて欲しいけど、このまま曖昧なままで終わらせてもそれでいい気がします。

> ■帰るべき場所
> すみません、すべての戦闘を含むシーンで正直一番心臓が高鳴ったのが、一騎・真矢のやり取りでした。
> どうせこの二人だし、何にも進展しないとの予測からの「遠見も一緒にくるか?」ですよ!

本当にね…あのシーンは「一騎、よく言った!」って思いましたよ。
ようやく未来にたどり着いたんだって感じました。

> それからの展開はガクッときましたが、あの一騎がこんなことを言うくらいには人間性が回復していることがわかっただけでも二人の今後に期待が持てるかと。
> しかし、真矢さん常時「集中」がかかってるんじゃないかと思うくらいの戦闘での活躍ぶり(被弾なし真矢だけなのでは…)なのに、なぜ一騎の前では恋する奥手の少女になるのか…

真矢は特に人間やめてなくて最後までほぼ被弾なしで戦ってた
あたり人間として一番すごかったパイロットだったと思います。

> ■fly me to the sky
> 一騎の旅立ちは必然だったと思います。

思えば1期の頃、島を抜け出して外の世界に向かったこともあったので
元々そういう欲求はあったんだと思います。
ようやく彼の願いが叶う世界が手に入ったってことなんでしょう。

2021/11/16(火) 21:08 | URL | せーにん #-[ コメントの編集]
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