■概要『ガン×ソード』 (GUN×SWORD) は、
2005年7月から放送されたロボットアニメ作品。
キャッチコピーは
「痛快娯楽復讐劇」宇宙の吹き溜まりの惑星、「エンドレス・イリュージョン」を舞台に
最愛の女性を殺された男ヴァンと、兄を誘拐された少女ウェンディの旅を描くという内容。
本編を見るまではとてもロボットアニメとは思えない内容の予告が印象的でしたね。
■ストーリーについてまず本作は
「復讐」を描いた作品です。
だからといって「復讐は何も生まない」とか
そういう説教臭い話ではなく
最初から最後まで「仇を撃つ」という目的でブレなく行動し
復讐を成し遂げるという痛快な復讐エンターテイメント作品。
確かに主人公ヴァンの「復讐」という動機に関しては
作中できちんと疑問を持ちかけられ、
中にはそんな彼の行動を否定する発言もありました。
そういった意味ではきちんと
「復讐」というテーマに対して向き合い
考えさせられる内容でもあるんですけど、
最終的には
「馬鹿が復讐を遂げる話」で
帰結するから、もう何も考えなくても良いと思います。
あと、本作は伏線回収も凄くて、
1クール目の何気ない旅路の話が
後半にきちんと生きて来る展開が多いので
2回目以降に本作を見たときに気付かされることが多い作品です。
■ロボットアニメとしてノリとしてはGガンダムに近い感じです。
主人公が毎回空から落ちて来るロボットに乗って
悪をぶった切って解決する水戸黄門みたいなテンプレ展開。
1クール目の話はだいたいそのパターンだったので
確かに前半は物語的に動きが無くて退屈
と言われるのも納得できます。
アクション的な面も最近の作品に比べたら
見劣りしてしまうのですが、
それでも印象的な戦いが多かったのも事実です。
特に後半のオリジナルセブンと戦うシーンは
どれも熱かったですし、駆け引きとか頭脳戦は皆無で
単なる戦闘経験値とセンスで勝ち抜いていく
ヴァンの戦闘スタイルは、ある意味頭空っぽにして見れるので良いです。
そういった点では能力者バトルにもかかわらず
常に勢いと力業で解決してきたスクライドにも
似てるバトルスタイルでもあったと思います。
■キャラクターについて本作のメインキャラはいつの間にか集まって
いつの間にか世界の危機に立ち向かって行った
年齢も性別もバラバラな
「寄せ集め」なんですが、
気付けば全員好きになって行くから不思議ですよね。
本作の面白い点の一つに
"仲間の誰一人が欠けてもヴァンは
復讐を成し遂げられなかった"というものがあって、
みんなでヴァンのためにロケットを作って
飛ばそうとする話は本当に好きです。
ここら辺は主人公のヴァンは復讐者ではあるものの
それだけではなく、ちゃんと人助けもするし
その結果多くの人を惹き付ける存在なんだ
ってことが分かる要素の一つになっていると思いました。
個人的に本作で一番好きなキャラは
レイ・ラングレンですね。
彼は
「ヴァンと同じ過去を持つ復讐者」
「ヴァンの銃みたいな刀に対して刀みたいな銃を持つ」という設定で見事に表裏一体のライバルキャラとして
デザインされていました。
仇はどちらも同じ人物、どちらか片方が命を奪ってしまえば
もう片方は復讐を遂げられない。
そんな"レイにもヴァンにも復讐を遂げて欲しい"という
課題に対して100%の答えをお出ししてくれる
第24話「夢の終わり」はガン×ソード最大の神回です。
個人的にレイの「復讐」のやり方の方が好きです。
ヴァンは命を奪ったけど、一番カギ爪の心にダメージを与えたのは
確実にレイさんだったと思います。
まとめ:
一言で説明すると
2クールできっちり終われる爽快な復讐劇。個人的に谷口作品で一番好きな作品です。

次回予告も最終回の伏線になっていたのも凄いと思いました。
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