
今回は喋れない人形
「箒星」がメインのお話。
彼女が戦争で負った傷と何故彼女が喋れなくなったのか
その理由が明らかになり。
そして亡き魂に捧げるために彼女が再び歌い出すまでを描いたエピソード。

結局のところ箒星が喋れなくなってしまったのは
精神的なストレスやダメージによるところが大きかった
のではないかと思われます。
"戦場へと赴く戦士たちを奮い立たせる女神の歌"だったのに
いつしか"
死にゆく戦士達を送り出す死神の歌"に変わっていたあたりとか、
それでも人形として命令には背けないから泣きながら一生懸命お歌を歌ってたシーンとか
誰も悪くないはずなのにめっちゃ曇ってるのが
最高に美しくて芸術点高いなと思いました。
それは
「自分の歌を聴いた者は死ぬ」と言われているようなもので
だから歌うことも喋ることも恐れるようになったんでしょう。
物理的に故障は直せても
「心の傷は簡単には治せない」という点は人間と同じで、やはり作られた人形に
心を持たせたのは凄く残酷なことだと思うのです。

しかし、本作の軍人さんたちは基本的に人形に対して
かなり優しい人が多いですね。
そりゃ頼もしい味方であると同時に
見目麗しい美少女の姿をしてるわけですから
歓迎されるに決まっていますよね。
あえて人形を少女型にしたのは
"そういう狙い"もあったんだと思います。

灰桜ちゃんは
本当に毎回泣いて笑って歌ってますよね…でも今回はそんな彼女の頑張りが箒星を救ったんだと思います。
彼女自身には何もできなくても
何かを変えるきっかけを作ることができる。
主人公なんてそれだけできれば十分なんですよ。
まっすぐに見てくれてまるで自分のことのように寄り添ってくれる。
そんな純粋な存在が傷ついた心にスーッと効いてくる。
だが「日記」を付けるようになった点は
凄く嫌な予感がするんですよね。
居なくなった後に日記を読んで精神的ダメージを受ける奴だろ絶対!

ということで箒星回でした。
1話が
「壊れてしまったどうしようもない人形の話」で
2話が
「今も戦場に囚われている人形の話」でしたが、
3話は
「歌えなくなった人形が再び歌いだすまでの話」となっていて
今までで一番救いのある話だったと思います。
個人的には今までで一番良かった話でした。

「星」だから箒星は『planetarian ちいさなほしのゆめ』要素だったのかな?
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